「アモーレス・ペロス」 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

うーわ、これすっごいわ。「21g」よりも断然完成度高いんじゃなかろうか。男くさい物語というのがどうも苦手な私も思わずがっつり見入ってしまった。ドキュメンタリータッチっぽい映像とか、みっつのストーリーがひとつに!とか、流行の要素を詰め込みつつも、それだけでは終わっていない。すごくたくさんの情報をうまく処理しているからだろう。DVDの特典映像で、監督自らがなぜカットしたかを語る未公開シーン集があるのだけど、これは必見。映画に何が必要で、何が不必要なのかすごくよくわかってる監督だとこれを見てわかった。さじ加減が絶妙。そして、映画への愛は絶対。苦しくなるような物語ではあるけれど、ずしんと心に残る。あー映画ってイイデスネ。