『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ
- 作者: 山崎ナオコーラ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2004/11/20
- メディア: 単行本
- クリック: 50回
- この商品を含むブログ (249件) を見る
若い美学校生の主人公が、20歳も上の講師の女性にひっかかる話。この設定って、考えてみたらば鈴木清剛の『男の子女の子』とほぼ同じ。『人の〜』の方が女性がかわいくないぶん、生々しいかもしれないけれど。でも、それは決してリアリティという意味の生々しさではなくて、書き手の若さから来る生々しさのように感じた。そう言う部分というのが、このタイトルにうまく反映されてるようにも思う。私『人のセックスを笑うな』ってタイトルが、じつは結構好きなのだ。この自意識過剰な感じ。人のセックスにまで口出ししちゃうような、若い感じ。誰もそこまで想像してねえよ!とつっこんであげたくなっちゃうほほえましさ。青いからこそ言える言葉であると思う。