まよなかファッションショー

なんだか寝付けない夜にすること。街はしんと静まって、どこかで猫が鳴く声ぐらいしか聞こえない丑三つ時。私だったら、昔読んだ本を引っ張り出してきて読むか、マニキュアを塗るか、誰かに長いメールを書くか、選択肢はそんなもの。
なんだかんだで終電を逃し、2時ごろにタクシーに乗り込んだところでDから「なんだか寝れないわ」とのメールを受信。いやー今帰りだよ、何してるの?と返したら、「靴みがきしてる」との返答。まよなかに靴みがき。シュールだ。しかも、かれこれ2週間も風邪で寝込んでる人がまよなかに靴みがき。ますますシュールだ。
家にたどり着いてから電話をしてみると、「今、ひとりファッションショーしてたよ」だって。「茶色のパンツに茶色のシャツってアリかなあ」とか暢気に聞いてくる。お風呂入ってくるから、その間に写真送っといて、といったらほんとに送ってくれた。風呂上りに笑ってしまった。しかも室内撮影なのに靴までコーディネート。しかも2パターンぶん。アホすぎてかわいい。いやあ、なごんだなごんだ。まよなかのファッションショーもわるくないなあ、とすっかり癒されて眠ったのでした。今度、眠れないまよなかが来たら、私もひとりファッションショーしてみるか、と思いながら。