「母なる証明」ポン・ジュノ監督

プンプンママが主役の6巻を読み終わってから、この映画を見て「母親」って何だろうな、とじっとりした気分になる。


まだ私が子どもだったころ、母親ってパーフェクトに頼っていい存在だと思ってた。もちろん、ときには愚痴ったりやつあたりされたりもするけれど、結果的には「大丈夫」って言ってくれる存在だったんだ。それが、母親もひとりの人間だったんだ、と気づいてびっくりしたのは、家出してきた母親に会った時だった。それまで何の疑いもなく「大丈夫」な人だと思ってたから、そんなに色々我慢してたなんて、まったく気付いてなかった自分にもびっくりした。それは、壊れることがあるなんて思ってもみなかった街が、ぐんにゃりと歪んでしまった地震の後の風景みたいに、衝撃的だった。


母なる証明」では、子どもを守ることに命をかける母親、「おやすみプンプン」では、子どもにどう接していいかわからない母親が出てくる。でも、子どもにとって絶対の存在であることは変わらない。頼られきっている。それって、幸せな状態なのか?恐ろしい状態なのか?


あ、そういえばウォンビンってイケメンですね。初めてちゃんと出演作を見たよ…。