「珈琲時間」豊田徹也

珈琲時間 (アフタヌーンKC)

珈琲時間 (アフタヌーンKC)

本屋さんで、「珈琲時間」という素敵な題名にぱっと吸い寄せられるみたいにして、買ってしまった。で、作者の豊田さんはずいぶん昔に読んだ「アンダーカレント」の作者だったことに気付いて、嬉しくなる。好きな作家の新作が、自分の好みにしっくりはまるときって、だよね、だよね、と本に話しかけたくなるような感じ。


短編映画みたいにそれぞれじんわり余韻が残る短いお話の連作形式。全てのお話で珈琲が登場する。カフェでおしゃれに飲む珈琲というよりは、自分ちとか、近所の喫茶店で飲む気取らない珈琲の話が多いのもまたいい。週末は、久しぶりに豆を買ってきて、ちゃんと珈琲をいれようかな、と思う。