思うこと

妄想は地球にやさしい21世紀の遊びだ。
というのは友達のデザイナーさんの吐いた名言なんだけれど、そのデザイナーさんから久しぶりにメールがきた。何でも、肺に穴が開く病気にかかってしまって、一月ぐらい寝込んでいたとか。以前手術して以来ずっと大丈夫だったのだけれど、ここのところのハードワークで突然の再発。なんだか人生だとか仕事だとか、いろいろと考えてしまったそうな。フリーのデザイナーやっててそれなりに軌道にのってて、30すぎて結婚もしないでふらふらしてて、楽しいっちゃあ楽しいけどどうなの?って。
いつもは飄々と楽しいメールをくれる人なだけに、大丈夫か?と心配になった。でもさあ、ここで「大丈夫。アナタはちゃんと前向いて見通したてられる人だから何とかなってくよ」とかそんな言葉送ってもどうかと思うし。私が彼の立場だとしたら、その言葉を読んでとりあえずは安心するかもしれないけど、どこかそらぞらしくも感じると思う(偉そうだけどな、自分)。私が言ってあげられるのは、もっと別の言葉じゃないかなあと思って、今日はいろいろと考えてた。
で、彼のどこがおもしろいって妄想上手なとこなんだよな。というか、妄想がうまい人というのは話してて楽しい。ぽんぽんと新しい世界が作られて、それがキャッチボール的に発展していくってのは言葉遊びでもあって、脳の遊びだと思う。その妄想を使って、私は何か書くべきなんだろうとぼんやりと考えてはいるところ。
この間、同期のデザイナーとコピーライターと私の3人でランチ食べながら、今の時代、海外を放浪するということはさほど珍しくもなくて、価値もなくなっているよね、という話をした。じゃあ今何をやったらスゴイんだ?という流れになって、そこで私が考えたのは、徹底的に引きこもって内部へともぐることは何かスゴイことへのとっかかりになるんじゃないかなあということだった。つまりそれは、妄想をつきつめていく作業でもある。見るべきものはもう見てしまった世代だからこそ、妄想が力をもつようになってるんじゃなかろうか。
なんだか纏まらないけれど、とりあえずはデザイナー氏にどう返事するかを妄想しながら、今日は眠ろう。