「ヘブン…」鈴木志保

ヘブン…

ヘブン…

今年一年の中で、鈴木志保のマンガに出逢えたことが、一番の事件なのではないか。と思うぐらいに素晴らしいので、もったいなくて少しずつ買い集めているところ。いやはや、中学生のころママンから教えてもらった大島弓子を読み漁った時以来の興奮っぷりだ。で、昨日高円寺文庫センターに立ち寄って捕獲してきたのが、「ヘブン…」。
世界の果てのようなゴミ捨て場で、ちいさな夢とか希望とか愛とかが、それでもなお息づいているというお話。とまとめてしまうと極めてうすっぺらいのだけれど、あああ。
とても素敵なマンガには、対抗できる言葉がなくてあわあわしてしまう。だってさ、言葉はどこまでいっても言葉に過ぎないのに、マンガには絵があって、空間がある。負けるよね、そりゃあ。
「船を建てる」は、何回読んでも号泣してしまうのだけれど、「ヘブン…」はなんだか力がわいてくるお話。悲しいのだけれど、前向き。あーいいなあ、私もこういうものが作りたい。