「エレファント」

話題の一本、見てきた。コロンバイン高校の銃乱射事件をもとにしたお話。とても画面の色がキレイで、写真めいていた。長映しの空のカットの色が絶妙。空の色がキレイといえば私の中で「バクダッド・カフェ」なのだけれど、あの乾いた青とはまた違って、海みたいにすこしグリーンがかったウエットな青だった。構成もよく考えられているんだけど、あんまりあざとくはない。ウエットな空に反するように、描き方はとてもドライ。誰にも肩入れせずにたんたんと物語があたりまえのように進む。あたりまえではないことが、あたりまえに進む、怖さ。そういうことなんだろうな。
とても良くできた映画だったけれど、不思議なことにあまり書くべきことが残ってなかった。何だろうなあ、これ。